久しぶりに晴れた夜

金曜日の仕事終わり、この日の夜カミさんは私の友人医師との食事会に出かけていた(なぜ私の友人との飲み会に私が参加していないのか、その詳細は省く)。ササッと夕食を終え、空を見上げると

晴れそうな予感

これは、久しぶりに観測できるんじゃね?ってことで、早速準備をすることにした。実は前日10月10日、夜の晴れを期待して布団圧縮袋の封印から目覚めさせたばかりのSD81SIIを、バルコニーに設置していた。結局雲が晴れず、そのまま撤収したのだが、翌日晴れの期待を込めて機器を分解せずに置いておいたのだ。すでに赤道儀SXP2もすぐセッティングできるようにしてあったため、短時間でSD81SIIの準備を整えることができた。

お空は徐々に晴れ間が広がる。そのちょっとした時間を利用し、SQA55を隣に設置。その時が来たら、二台体制で望むこととした

二台の設置にはだいぶ慣れてきた。機器を組む時間はだいぶ短縮でき、フォーカス合わせや極軸合わせも慣れたもので、一台につきおよそ15分程度で設置を完了。

空が晴れる頃には、カメラの冷却も十分安定した物となっていた


21時過ぎに一気に雲がなくなり晴れ間が広がった。目標はそれぞれ1天体ずつ、スタートがやや遅かったため欲張らずに撮影フレーム数を稼ぐことを目標とした

Vixen SD81SII/SXP2/ASI2600MCpro/HEUIB-II

Askar SQA55/AM5/ASI2600MCpro/CBP

IC1396 ケフェウス座散光星雲

Telescope: Vixen SD81SⅡ+FL+RD(x0.79)

Camera: ASI2600MCpro

Filter: HEUIB-Ⅱ2''

Mount: SXP2

Guide: SV165+ASI120MMmini+IR/UVcut

Setting: Gain100Temp0Exp<180s x15fits>

TotalExpose: 45min

ImageCapture: ASI AIR plus

Date: 2024/10/11 From Balcony

Software: PI PS Bias60fl/Dark35fl/Flat25fl

[Edit History]

241011 PI(Drz):GXP/PS+SPCC/BXT/NXT/Stretch


いよいよ天の川周辺の散光星雲たちを撮影しやすい季節がやってきた。ケフェウス座に位置する散光星雲、俗に言う”像の鼻”星雲が存在する領域だ。右上にはケフェウス座μのガーネットスター、オレンジ色に輝くとても美しい星だ。今回、比較的ブロードバンド寄りのフィルターHEUIB-IIを使用したため、色合いが少し豊かな分、バックグランドがやや明るくコントラストが弱い印象になった。このあたり、コントラストと色彩はトレードオフの関係と考えていて、月光が少ない時期はできるだけブロードよりのフィルターを使用するようにしている。

なお、PIでのカブリ処理にGradientCorrectionを使用したが、カブリが十分に取れていないように思う。やはりDBEでチクチクサンプリングを行うほうが、完成の質が高くなる気がする

…のだがいかがだろうか。

Around Sadr

Telescope: Askar SQA55

Camera: ASI2600MCpro

Filter: CBP 2''

Mount: AM5

Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut

Setting: Gain100Temp0

ImageCapture: ASI AIR plus

Date: 2024/10/11 From 

Software: PI PS Bias+/Dark+/Flat+

[Edit History]

241011 PI(Drz):DBE/PS+SPCC/BXT/NXT/Stretch


はくちょう座の大変美しい壮大なHα領域、この時期にとても撮影しやすい、なおかつ撮影後の満足度も高い領域だ。この複雑で繊細な領域がどのように描出されるのか、新鏡筒SQA55のお手並み拝見となった。結果は…

おみごと!

素晴らしい解像度。星の写りも完璧。大した画像処理の工夫をすることなく、素直な処理だけで室の高い写真が得られるのがこの鏡筒の素晴らしいところだ。

SQA神!

淡い領域をしっかりあぶり出したくて、MaskedStretchを多用。複雑な水素ガスの分布と散りばめられた暗黒星雲の様子があらわとなる一枚となった。

撮影後記

最近、夕方に曇っていても夜中に晴れることが多い。23時頃になり、なんで晴れているんだよ!と悪態をつくことも多かった。そんな中、21時から晴れたってだけ

 もう勝ったも同然!

っとばかり撮影を楽しんでいたが、結局1時間ほどで思いっきり雲が発生。以後晴れることはなく、およそ40分程度の撮影で終了となってしまった。

 

ふと

 今年は、ずっとこんなんなのか…

と鬱な気分に苛まれたが、まぁ秋の天文シーズンは始まったばかり。まだ、慌てる時間じゃないな

 

たぶn…