2日連続の天体撮影

年始の晴れ続き、明日は成人の日でお休み。ここぞとばかりに、天体撮影決行

前日に撮影した魔女の横顔、これに使用したFRA400を分解せずそのままにしておいたので、本日同じ魔女の横顔を対象を撮り増しすることとした。魔女の横顔をできるだけ長時間撮影して、できるだけクリアに美しく…。そんな誘惑に駆られ、とにかく撮影時間を伸ばすことを目指してみた


使用鏡筒

1)FRA400(+RD)/AM5/ASI2600MCPro/HEUIB-II

2)FMA180Pro/AM5/ASI2600MCpro/CBP

この日、初めてAM5二台同意運用。軽いのにとても頑強なこの赤道儀、もう一台くらい欲しくなる(何故…)

IC2118 魔女の横顔星雲

[ Taget: IC2118 <魔女の横顔星雲> ]

Telescope: FRA400+RD(x0.7)

Camera: ASI2600MCpro

Filter: HEUIB-Ⅱ2''

Mount: AM5

Guide: SV165+ASI120MMmini+IR/UVcut

Setting: Gain100Temp-10Exp<180s x86fits>

TotalExpose: 258min

ImageCapture: ASI AIR plus

Date: 2024/01/07 From Balcony

Software: Bias+/Dark+/Flat+

 

[Edit History]

240107 PI(Drz):DBE/SPCC/BXT/NXT/SCNR/Stretch(HT_Arc_Mask_Mask_Arc)/HT/CT

 


昨日に引き続き、魔女の横顔を撮影。前日より撮影時間を4時間弱まで伸ばしてみた。FRA400はよく写る。星像がとてもいい。フィルターは、前日と同じHEUIB-II。周囲の淡い分子雲が、昨日よりより明瞭に捉えられているように思う。PIの編集の仕方にもよるのだが、やはりより長時間撮影したほうが細部まで美しく描出されて、編集がとても楽しい。色々と条件を変え、あれこれ悩みながら画像を仕上げていく行程が面白いのが、天体写真というもの。特にこの対象は、いじるのが楽しくてワクワクさせてくれる。

M42 オリオン星雲+馬頭星雲

[ Taget: M42 <オリオン星雲> ]

Telescope: FMA180pro

Camera: ASI2600MCpro

Filter: CBP 2''

Mount: AM5

Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut

Setting: Gain100Temp-10Exp<300s x46fits>

TotalExpose: 230min

ImageCapture: ASI AIR plus

Date: 2024/01/07 From Balcony

Software: Bias+/Dark+/Flat+

 

 

[Edit History]

240108 PI(Drz):DBE/SPCC/SCNR/BXT/NXT/Stretch(HT_Mask_Mask_Arc_Mask)/CT

 


おそらく全天で最も有名で人気で美しい領域ではないかな。これに異論がある人はいないだろう(ただしガチ天は除く)。M42と馬頭星雲、この主役たちを描出するのも楽しいが、その周囲の淡い分子雲をどれだけ美しく炙り出せるか…これこそこの領域の醍醐味ではないだろうか。M42周囲の波打つ繊細な分子雲の流れ、馬頭星雲を浮かび上がらせるシルクのような赤いベール雲。そして、馬頭星雲の西方にある淡い分子雲の波。まさに、大自然が織りなす芸術。いつまでも見ていられるなぁ

IC2118 魔女の横顔星雲 二夜分合成

[ Taget: IC2118 <魔女の横顔星雲> ]

Telescope: FRA400+RD(x0.7)

Camera: ASI2600MCpro

Filter: HEUIB-Ⅱ2''

Mount: AM5

Guide: SV165+ASI120MMmini+IR/UVcut

Setting: Gain100Temp-10Exp<180s x139fits>

TotalExpose: 417min

ImageCapture: ASI AIR plus

Date: 1/6~7 From Balcony

Software: Bias-/Dark-/Flat-

 

[[Edit History]

240107 PI(Drz):DBE/SPCC/BXT/NXT/SCNR/Stretch(HT_Arc_Mask_Mask_Arc)/CT

 


1月6~7日の二晩かけて撮影した魔女の横顔星雲を、PIにて合成。合計7時間弱露光の写真を完成させた。私の撮影した写真の中で、最長露光時間となった一枚。大満足

これは、更に数晩かけて撮影して、20時間くらい露光してみたいなぁ。天候と時間さえ許せば…だけどね

総評

デジタル天体写真のいいところは、一枚の作品を仕上げるのに数分露光の写真を多数枚重ねていくことである。この合成という手法が簡単にできることにより、日付をまたいで撮影した同じ対象を一つに集約してよりノイズを低減し、細部を描出することが可能となる。画像処理技術の勝利だなぁ…とつくづく思う。と同時に、このようなツールがなかった時代に、私のものより遥かに美しい天体写真を撮影された先達の神がかり的な撮影技術に頭が下がる思いだ。

 

もしかしたら、時代が進み技術が未来へ向かうにつれて、私達人間は退化しているのではないか…とか感じてしまう