多忙な年末

なかなか忙しくて、星空を眺める余裕がなかった12月。しかも、冬だというのになかなか晴れない…。12月は雲の多い一ヶ月となった。そのため、12月2日に観測してから約1ヶ月近く間が空いてしまった。

 

今年は、12月28日午前で仕事納め。29日から年末年始の休業、しかも今年は年末年始の当番なし!年越しの準備さえ終えれば、後は観測し放題だぁ!!

と意気込んでいたが、12月29日昼は雲が多く暗雲な気分で過ごしていた。夜になり、しっかり晴れて観測日和となったから良かったものの、このまま曇りだったら年末年始腐り果ててたかもしれない(笑)

反射望遠鏡を取り出す

最近、反射鏡の出番が少なかった。どうも、屈折との相性がいいというか…反射は重たいし中が空洞だし風の影響を受けやすいし…なかなか手が伸びなかった。せっかく買ったのに、こんなんじゃいかん!

12月2日に久しぶりに使用したR200SS。この日も思い切って手を伸ばしてみた


■使用鏡筒

1)R200SS(CrPH)/SXP2/ASI294MCpro/l-eXtreme

2)FMA180Pro/AM5/ASI2600MCpro/HEUIB-II

CI1396 ケフェウス座散光星雲

[ Taget: IC1396 <ケフェウス座散光星雲> ]

Telescope: FMA180pro

Camera: ASI2600MCpro(2)

Filter: HEUIB-Ⅱ2''

Mount: AM5

Guide: SV165+ASI120MMmini+IR/UVcut

Setting: Gain100Temp-10Exp<240s x31fits>

TotalExpose:  124min

ImageCapture: ASI AIR plus

Date: 2023/12/29 From Balcony

Software: PI PS Bias+/Dark+/Flat+

 

[Edit History]

231231 PI(Drz):DBE/SPCC/BXT/NXT/SCNR/Stretch(HT/Arc/Masked/Arc/Masked/HT)/CT

 


以前FMA180proで撮影したIC1396。意外と淡くて、処理に苦労したので、今回は240sec/枚の露光で約2時間の撮影を試みた。それでもまだ暗い…。Hα星雲はなかなか手ごわいなぁ

ただ、FMA180Proの性能の高さは流石だ。散光星雲に重なる暗黒星雲がしっかり描出されていて、コントラストが美しい。5min露光で行けば、もうちょっと明るく映るかな。今度トライしてみよう

M42/IC434 オリオン大星雲/馬頭星雲

[ Taget: M42 <オリオン星雲> ]

Telescope: FMA180pro

Camera: ASI2600MCpro

Filter: HEUIB-Ⅱ2''

Mount: AM5

Guide: SV165+ASI120MMmini+IR/UVcut

Setting: Gain100Temp-10Exp<180s x31fits>

TotalExpose:  93min

ImageCapture: ASI AIR plus

Date: 2023/12/29 From Balcony

Software: PI PS Bias+/Dark+/Flat+

 

[Edit History]

231231 PI(Drz):DBE/SPCC/BXT/NXT/SCNR/Stretch(HT/Arc/Masked/Masked/HT)/CT

 


冬の定番、オリオン大星雲と馬頭星雲のコラボ。180mm焦点だと両者とともに周辺のガス雲も入るのがいい。短焦点は、星雲の詳細な構造を描出するのには適さないけど、宇宙の構造をダイナミックに捉えるにはもってこいの鏡筒だ。この鏡筒は、まじで買い!

NGC7635 バブル星雲

[ Taget: NGC7635 <バブル星雲> ]

Telescope: R200SS+CrPH(x0.95)

Camera: ASI294MCpro

Filter: L-eNhance

Mount: SXP2

Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut

Setting: Gain100Temp-10Exp<180s x49fits>

TotalExpose:  147min

ImageCapture: ASI AIR plus

Date: 2023/12/29 From Balcony

Software: PI PS Bias+/Dark+/Flat+

 

[Edit History]

231230 PI(Drz):DBE/SPCC/BXT/NXT/SCNR/Stretch(HT/Arc/Masked/Masked/Arc/HT)

 


2023年の最後を飾る(とこのときは思っていたが、結局31日に年越し撮影できた)撮影は、大好きなバブル星雲だ。何度見てもかわいいなぁ、宇宙の支配者はきっとおちゃめさんなのだろう(笑)。この星雲は今年何度か撮影しているが、今回が一回の撮影で最長露光。反射でここまで撮影できたのは、自分としてはとても嬉しい。これで、反射鏡に対する苦手意識も少しは解消されたかも

総評

この頃の天候の流れを見て、この日が2023年最後の撮影になるだろうなぁ…と思っていたので、なるべく長い時間の露光を心がけた。結局、12月31日に年マタギ撮影ができたので、2023年ラストではなくなったが、2台同時運用の本格的な撮影はこの日が最終日となった。

一年間、色々な天体を撮影できたし、何よりPixinsightによる天体画像処理のスキルアップを果たせたのが大きな収穫だ。Photoshopなどの画像処理ソフトは、極めようとするととても敷居が高く感じる。その敷居の高さを、天体写真に対する強烈なあこがれが凌駕し、ある程度は画像処理ソフトを使いこなせるようになったのだ(と言っても、まだまだ素人レベルだが…)

来年は、どこまでレベル・スキルアップができるだろう、楽しみだ