大学は、都内の医学部に進んだ。将来家業を継ぐために、医の道を志す決意。とは言ったものの、やっぱり物理学へのあこがれは薄れることはない。物理や宇宙専門の学部にいかなくても、自分で勉強できる範囲で楽しめることはたくさんある。まずは、相対性理論を理解したいと科学雑誌ニュートンや日経サイエンス、それに様々な科学者が記した著書を読みふけった。しかし…
理解できない…
ある程度の理屈は、簡易な説明で理解できる。ただ、それでは真に理解できたとはならない。やはり数式を解けてこそ、理論を真に理解したと言えるのではないだろうか。流石に医学部では複雑な数式の解法など教えてはくれない。結局上辺だけの理解…。まぁ仕方ない、自分でできる範囲で理解を広げてみよう
そんな科学へのアプローチで、広く浅い知識の沼みたいなものが私の眼前に広がることになった。深くは知ることができないけど、いろいろな知識があることで、そこから自分なりに考察し自分なりの世界観を作り上げる。専門の科学者でないことの特権だと思った(専攻していたら、成果を出さなければいけない分、こんな呑気なことは言っていられない)。