建国記念の日、翌日振替休日、晴れ
星見確定
何を撮影しようかな…と過去の撮影記録一覧を見ていて、ふとメシエの1番をずっと撮影していなかったことに気づいた。かに星雲を最後に撮影したのは一昨年の12月、CMOSカメラで撮影を始めてすぐの頃のこと。ずいぶんと撮影していなかったもんだ。比較的小さい天体だから、迫力ある画像は望めないが、まぁ有名な天体でもあるし…そろそろ撮影しておこうかな
で、初めてかに星雲を撮影したときと同じSD115Sを取り出し、いわゆるリベンジ撮影と洒落込んだ。
あと、Seestarも連日出動。Seestarは、メインのSD115Sを設置し撮影を開始後、バルコニーの少し離れたところにそっと設置。この手軽さが革命的!
SD115S(+FLRD)/ASI2600MCpro/SXP2/DTD
Seestar S50
[ Taget: M1 <かに星雲> ]
Telescope: SD115S+FL+RD(x0.79)
Camera: ASI2600MCpro
Filter: DTD
Mount: SXP2
Guide: SV165+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp-10Exp<240s x39fits>
TotalExpose: 156min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2024/02/11 From Balcony
Software: Bias60fl/Dark30fl/Flat30fl
[Edit History]
240212 PI(Drz):DBE/SPCC/SCNR/BXT/NXT/Stretch(HT>Arc>Arc>GSH>Masked>CT)/Rmask/MLT/HT
1054年に突然現れた明るい星として世界中で目撃され、その現象が驚きと不安を持って様々な書物に記録された、有史以来最も有名な超新星爆発の残骸。中国では客星と言われ、日本でも平安時代に藤原定家が書物に書き記していた。昼間でも2週間は見え続け、2年ほど夜も見ることができたという。星空を見つめることで吉兆や未来を占った当時の人たちは、その不気味な店の来訪者を恐怖を持って見つめていたことだろう。それを今、私達は感動を持って見つめている。
ちなみに、星雲として初めて発見したのはイギリスの開業医らしい。まさに道楽w
約2時間半の露光。小さいながらも、超新星爆発後の広がり続ける星の残余物がはっきりと捉えられている。画像処理は、久しぶりにNon-Linearまで行った。できるだけ詳細な部分まであぶり出したかったからである。
左は
2022年12月に撮影したかに星雲
比べてみると、だいぶぼやけた感じがあるが、まだ天体望遠鏡で撮影を始めて1ヶ月程度の頃。当時としては頑張ったのではないだろうか
SD115S(+FLRD)/ASI294MCproで撮影
約1年半前の画像と比較してみると、まぁ進歩したであろう形跡は見て取れる。この間、Pixinsightと出会い、様々な天体画像処理の技術を学び、それらを活かすための天体撮影技術も習得してきた。その成果が、それなりには出ているように思うが…いかがだろうか
それにしても…メシエのトップバッターにしてはやたら小さい。シャルル・メシエが、彗星と間違えないようにするために資料化したメシエ天体だが、果たしてこれを彗星と間違えるだろうか…。まぁそもそも、当時は星雲や銀河等の種別や天体の形成過程による詳細な分類がなかった時代。とにかくお空にあるぼんやりとした明かり…をその見え方でカタログ化するだけで精一杯だったのだろう(と勝手に推測)。それとも、歴史書に語られるこの新星に対する当時の科学者の興味がなせる技だったのだろうか。
[ Taget: NGC2146 <きりん座銀河> ]
Telescope: SD115S+FL+RD(x0.79)
Camera: ASI2600MCpro
Filter: DTD
Mount: SXP2
Guide: SV165+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp-10Exp<240s x23fits>
TotalExpose: 92min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2024/02/11 From Balcony
Software: Bias60fl/Dark30fl/Flat30fl
[Edit History]
240216 PI(Drz):DBE/SPCC/SCNR/BXT/XNT/Stretch(HT>Arc>Mask>Mask>GHS>CT)/HT
お次は、きりん座にある系外銀河のNGC2146。ん~、小さいなぁ…けど不思議な形をしているなぁ。拡大してみると、中の内部構造が透けているアメーバのような形(そのまんま…)。地球から4500万光年、遥か彼方の銀河だ。歪んだ渦巻く腕は、なにか別の天体との衝突で乱された結果なのだろうか…。
この程度の銀河を撮影するのであれば、少なくとも焦点距離が1000mmを超える鏡筒がほしいところ。となればカセグレンが必要か…。系外銀河を撮影するたびに、さらなる長焦点の鏡筒が欲しくなる
[ Taget: Caldwell 14 <二重星団> ]
Telescope: SeestarS50
Filter: LP(Seestar)
Setting: Exp<10s x183fits>
TotalExpose: 30min
ImageCapture: SeestarS50
Date: 2024/02/11 From Balcony
Software: Bias-/Dark-/Flat-
[Edit History]
240216 PI(Fint):DBE/SPCC/BNT/NXT/SCNR/Stretch(HT>Arc>Arc>GHS>Arc>CT)/HT
さて、Seestarの方はどうなっているかな…
SeestarS50で撮影したのは二重星団。重力で結びついた星たちが美しく集まり輝く、まさに宝石をばらまいたかのような領域だ。重力という自然現象でなされた造形ながら、そこに深遠なる意志を感じさせる魅力的な星団だ。Seestarでどこまで撮影できるか…
Seestarの設定は、LPフィルター10秒露光で約30分183枚のFitsを撮影した。これをPixinsightでFastIntegrationで一気にコンポジットし、いつもの型通りのLinear処理を実施。その結果が上の写真だ。
オールインワン望遠鏡での撮影ながら、ちゃんと処理すれば素敵な天体写真に早変わり!いい時代だなぁ
建国記念の日を絡めた二夜の撮影は、中々に充実した結果となった。この二夜で4種類の鏡筒(一つはSeestar)、なんとも贅沢な星見となった。ただね…
カメラのズームレンズみたいに焦点距離を変えられないのが望遠鏡の難点で、逆にその単純構造のために長大な焦点の鏡筒でも比較的安価に手に入る。だから、結局いろいろな焦点距離の望遠鏡が欲しくなり、沼にハマる。天文あるある(らしい)。
特に、系外銀河を撮影していると、もっと長い焦点を~~とついついネットで天文ショップサイトを覗いてしまう。現時点ですでに鏡筒はSeestarを入れて8本所有(更にまた追加する予定)。これ以上追加したら、そもそも保管場所に大いに悩むことになる。大体、そんなにたくさんの鏡筒を一人で使いこなせるのか…。周囲に天文仲間が沢山いればなぁ、と思うこともあるが、何しろコミュ障の私には観測仲間を増やしていくなど夢のまた夢。
でもやっぱり長焦点ほしい…
あぁ、恐ろしい病魔なり
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