2024年も残り約1ヶ月強となった11月下旬、ここにきてようやく晴れた夜空が眼前に広がるようになった。何度も強調するが…
本当に今年は曇りが多かったな
まぁ、天体観測をやるようになって夜空に意識が向くことで、夜空の様子を何となく統計的に認識するようになったため、やたら曇りが多いように感じたのかもしれなし。まぁそんな事はいいとして、とにかく晴れた夜に撮影をしない理由はない。パートナーは、某理由で首都圏に出かけている。夜はしばらく一人、なに気兼ねなく観測ができようもの
本日は二台並列で朝まで!
これを目標に機器設置を開始したのであった
準備したのは、SD115SとSQA55
長短二種の鏡筒で、ギャラクシー&ネビュラハントだ
Vixen SD115S/SXP2/ASI2600MCpro/UHC-S
Askar SQA55/AM5/ASI2600CMpro/DTD
使用した機材は上記の通り。SD115Sには、久しぶりにBaaderのUHC-Sを使用した。このフィルターは、近赤外も含めて幅広いバンドで光を透過するため、色彩豊かに明るく映りやすいもの。郊外除去の性能も高く、より自然に近い天体の色調で高いコントラストを実現したフィルター。月明かりのない、新月期の撮影にはうってつけのフィルターだ。最近はナローバンドの出番が多かったが、はやり天体写真は色調豊かでより自然な色合いを実現したいもの。特に、焦点距離が長くF値が暗い鏡筒には相性の良いフィルターだと思っている。
更に、この日もASI AIRの"Plan"を使用して薄明開始までみっちり撮影することとした。これで対象の天体と露光時間・撮影枚数をセットし、薄明の始まる頃にシャットダウンしておく。撤収はいつもの起床時、仕事がある日であれば少し早めに起床して、ササッと撤収する。フラットとフラットダークは仕事の後に撮影する。
この方法を使用すれば、とにかく貴重や夜を朝まで費やして天体撮影ができる。二台設置すれば、計12時間程度は撮影できるだろう
なんとも便利な機能を持っているじゃないかASI AIR!
Telescope: Vixen SD115S+FL+RD(x0.79)
Camera: ASI294MCpro
Filter: UHC-S
Mount: SXP2
Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp0Exp<300s x38fits>
TotalExpose: 190min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2024/11/29 From Balcony
Software: Bias60fl/Dark35fl/Flat35fl
[Edit History]
241130 PI(Drz):DBE/PS+PSCC/BXT/NXT/Stretch(Mask>Arc>GHS>Arc)CT/SN<N;CT/MLT><S;CT>/Pmath/CT/NXT
11月25日にSQA55で撮影した洞窟星雲。今回は、焦点距離を長くして同じ洞窟星雲を拡大して撮影してみることとした。SD115S+レデューサーで焦点距離約700mm、これにAPS-Cカメラの2600MCproを接続し、フィルターには上記に説明したUHC-Sでの撮影とした。
SQA55のときは、洞窟星雲付近の暗黒星雲が龍の形状をしていて興奮したが、今回の撮影ではタツノオトシゴに見えてきて、ちょっと笑えてしまった。
それにしても、この洞窟星雲というのはなんとも魅力的な星雲だ。洞窟の入口のような形状のため、このような名前がついたようだが、いまいちどこが洞窟の入口なのかよくわからない。ただ、山の向こうから怪しい光が漏れ来ているような、異界への入口的な雰囲気あふれる姿は、異世界オカルトもの好きな私にはなんともたまらないものなのだ。
[ Taget: IC342 <きりん座銀河> ]
Telescope: Vixen SD115S+FL+RD(x0.79)
Camera: ASI294MCpro
Filter: UHC-S
Mount: SXP2
Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp0Exp<300s x34fits>
TotalExpose: 170min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2024/11/29 From Balcony
Software: Bias60fl/Dark35fl/Flat35fl
[Edit History]
241202 PI(Drz):DBE/PS+SPCC/BXT/NXT/Stretch(Arc>Mask>GHS)/CT/NXT/MLT
きりん座の方角にある渦巻銀河。視直径が、M31、M33についで大きく、満月よりも大きいとのことで、とても観測しやすそうなのだが…。実は、天の川銀河の塵が光を遮っているため、とても淡く撮影の難しい銀河だ。これまで2度チャレンジしたが、見事惨敗の結果となっていた。暗黒帯の内部構造どころか、渦巻く腕すら撮影が難しいと思われたが、UHC-Sによる近赤外光の利用と、1枚300secの露光時間を稼いだことでなんとか撮影することができた。
それにしても
本当に淡いなぁ…
かろうじて暗黒帯が見えているような気もするが…、まぁ渦巻く腕の造形が捉えられただけでも良しとしなければならない。というか、115mm屈折鏡筒で撮影する対象ではなかったな。F値が暗すぎて、それこそフィルター無しでも美しく撮影するのは難しいだろう。やはりF値の明るい反射鏡による撮影のほうが、この銀河についてはむいているだろう。次は、R200SSで撮影を試みたい。
[ Taget: IC1396 <ケフェウス座散光星雲> ]
Telescope: Askar SQA55
Camera: ASI2600MCpro
Filter: DTD
Mount: AM5
Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp0Exp<300s x37fits>
TotalExpose: 185min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2024/11/29 From Balcony
Software: Bias60fl/Dark35fl/Flat35fl
[Edit History]
241201 PI(Drz):DBE/PS+SPCC/BXT/NXT/Stretch(Mask>Arc>GHS)/CT/SN<N;CT/LHE/MLT><S;CT>/Pmath/NXT
続いては、SQA55によるケフェウス座散光星雲。いやぁ、美しい!淡い天体だが、300sec露光を繰り返すことでこれほどまでに美しく撮影できるんだと感動する。
SQA55、いい鏡筒だ
暗黒星雲の複雑な造形がなんとも魅力的だ。光と影の織りなす天空の芸術品。これが見れるから、天体撮影はやめられない
[ Taget: M45 <プレアデス星団> ]
Telescope: Askar SQA55
Camera: ASI2600MCpro
Filter: DTD
Mount: AM5
Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp0Exp<180s x30fits>
TotalExpose: 90min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2024/11/29 From Balcony
Software: Bias60fl/Dark35fl/Flat35fl
[Edit History]
241204 PI(Drz):DBE/PS+SPCC/BXT/NXT/Stretch(Arc>>Mask>GHS>CT)/NXT
定番、プレアデス星団。意外と今年はこれが初撮影。青色のガス雲の筋がとても美しい。ただ、画像処理は意外と難しい。七つ星周囲のガス雲を重点に描出するか、周囲の淡い分子雲をあぶり出すか…それによって処理方法が大きく変わる。星団自体が明るいのも処理を難している要因だろう。
なぜか、プレアデス星団は画像処理が苦手だ(汗)
[ Taget: M42 <オリオン星雲> ]
Telescope: Askar SQA55
Camera: ASI2600MCpro
Filter: DTD
Mount: AM5
Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp0Exp<300s x41fits>
TotalExpose: 205min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2024/11/29 From Balcony
Software: Bias60fl/Dark35fl/Flat35fl
[Edit History]
241204 PI(Drz):DBE/PS+SPCC/BXT/NXT/Stretch(Arc>Mask>Mask>GHS)/CT/NXT
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から