昼間から晴れ渡る空!まさに秋深まり冬の気配の漂う澄んだ青空。これは、今日一晩しっかり晴れそうだ。これまで、夜に撮影を放置したまま朝まで寝ることにためらいがあった。雨が降ったらどうしよう、途中で架台が倒れてたらどうしよう、撮影でエラーが出ていたら…そんな不安を抱えながら寝ることは到底できそうもない。
そんなふうに思っていたが、この空なら朝まで崩れることはなさそうだ。それなら、半ば実施を諦めていた寝放置撮影に挑もうではないか!
天気は良いのだが、いかんせん風が強い。時折吹く強風に鏡筒が煽られ、長焦点撮影はとてもじゃないけどいい写真を望むのは難しい。ならば…最近全く出番のなかった、一番焦点距離の短い鏡筒を使おうではないか!FMA135、購入早々に何度か使用したものの、この半年ほど全く出番がない。長い焦点距離の鏡筒で、天空を拡大してとることに楽しみを感じていたため、広範囲の天体を撮影することからすっかり遠ざかっていたのだ。風が強い今こそ、その影響で星像のブレにくいFMA135を使うときではないか!
FMA135+ASI294MCpro+HEUIB-II→SAGTi
本日の観測セットだ。いやぁ、コンパクトwこれでしっかり天体撮影できるんだから、技術の進歩はすごいものだ
今回はもう一つ、新たな機器の投入だ。天文界隈で、最近良く目にするこのカメラ。ATOM CAMといって、定点撮影やタイムラプス撮影をするためのいわゆるウェブカメラだ。これを使って、天体撮影の様子をライブしたり、流れ星を撮影したりする方々がいる。どうやら、このカメラが界隈ではだいぶ重宝されているようだ。
私も早速購入、今回からこれをバルコニーに設置し、空の様子や鏡筒の確認を室内から行えるようにした。これはマジ便利、いちいちバルコニーに出なくても、空の様子を確認できる。ついでにタイムラプス撮影も実施。いよいよ本格的に天文オタク界隈に足を突っ込んだ感じだ…良いのか悪いのかw
[ Taget: NGC7000 <北アメリカ星雲> ]
Telescope: FMA135
Camera: ASI294MCpro
Filter: HEUIB-ⅡZF
Mount: StarAdventurer GTi
Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp0Exp<180s x15fits>
TotalExpose: 45min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2023/11/18 From Balcony
Software: PI PS Bias+/Dark+/Flat+
[Edit History]
231118 PI(Drz):ABE/SPCC/SCNR/NXT/Stretch(HT+Arcsinh+Masked)/CT
一枚目は、はくちょう座の北アメリカ星雲/ペリカン星雲領域。ここは、HII星雲として映るとても派手な領域で、天文界隈では人気のスポット。FMA135で撮影するのは初めてで、こうやって写真を見るととても広い範囲が撮影できて、北アメリカ星雲の周囲のガス雲がどのように広がっているのかとてもわかり易い。長焦点で天体の詳細な描出を試みるのはとても楽しいが、こうやって広い範囲を撮影して宇宙空間に広がるガスや星々の美しい姿を眺めるのもまた一興だ。
それにしてもFMA135…コンパクトなのによく星が写るなぁ
[ Taget: IC1805 <ハート星雲> ]
Telescope: FMA135
Camera: ASI294MCpro
Filter: HEUIB-ⅡZF
Mount: StarAdventurer GTi
Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp0Exp<180s x29fits>
TotalExpose: 87min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2023/11/18 From Balcony
Software: PI SI9 PS Bias+/Dark+/Flat+
[Edit History]
231118 PI(Drz):ABE/SPCC/SCNR/NXT/Stretch(HT+Arcsinh+Masked)/CT
続いての撮影は、ハート星雲/ソウル星雲のペア。これもHII星雲としてはとても人気が高い。ハート星雲は、宇宙に咲く愛のカタチとして多くの天文ファンを魅了する。いつもであれば、長焦点でハート星雲のみをクローズアップして撮影するのだが、135mmだとハート・ソウル両星雲がまともてしっかり視野に収まる。そしてまた、天の川の星々もゴチャマンと写ってくれる。いやぁ美しい、宝石箱をひっくり返したようだ。流石に、周辺のカブリを取り切ることはできなかったが、広い領域を同時に取れるFMA135は、撮影した写真の編集がとても楽しい鏡筒だと改めて実感した。
[ Taget: M42 <オリオン星雲,馬頭星雲> ]
Telescope: FMA135
Camera: ASI294MCpro
Filter: HEUIB-ⅡZF
Mount: StarAdventurer GTi
Guide: ZWO30mmF4+ASI120MMmini+IR/UVcut
Setting: Gain100Temp0Exp<120s x98fits>
TotalExpose: 196min
ImageCapture: ASI AIR plus
Date: 2023/11/18 From Balcony
Software: PI PS Bias+/Dark+/Flat+
[Edit History]
231118 PI(Drz):DBE/SPCC/SCNR/NXT/Stretch(HTx2+Maskedx3+Arcsinhx2)/CT
いよいよ本日の本命、約半年ぶりの撮影となったオリオン星雲と馬頭星雲だ。明るい星雲だけあって、2分露光でもよく映る。今回は3時間以上の露光時間を実現した。とにかく長く撮影して、周囲の分子雲もなんとか描出したい!HEUIB-IIでHα領域をしっかり捉え、オリオン周辺のダイナミックなガスの流れを捉えるために、できるだけ長く露光してみよう!
ところで…、画角がハート星雲・ソウル星雲をしっかり収めるためのセッティングのため、そのままオリオン領域に持ってくると、やや窮屈な感じになってしまう…。が、新たにFlatを撮影する面倒を考えると、このまま行ってしまえ!目的は分子雲なんだぁ!!と言い訳めいた心の叫びを脳内に響かせつつ、撮影を強行した。
で、いよいよ撮影寝放置!オリオンに鏡筒を向け撮影開始、撮影したままの状態で寝室へ。午前4時にアラームをセットして2時ごろ就寝。4時に起床した際に、もう一時間撮影しよう…ということで5時にアラームセットして就寝。5時に起床して、機材撤収。結局190分の露光時間となった。まぁ寝放置したことで露光が十分得られたのは良いんだけど、途中アラームで起きて撤収作業したあと…ねむけがどこかに行ってしまったw
結果的には、いい絵が撮れたと思う。オリオン星雲と馬頭星雲、やっぱりこの天体たちは良いなぁ。初心者向けの対象ではあるが、画像編集すると奥が深すぎて難しいし、それがまた面白さでもある。もっともっと撮り増しして、周囲のガス雲も美しく描き出してみたい!そんな欲求に駆られて、今回の撮影・編集は終了した。
FMA135は良い!
これに尽きる。パワーは小さいが小回りがきく軽自動車なイメージ、ちょっとした移動に利用できる軽自動車、ちょっとした撮影に使いたいFMA135。なんだか方向性が似通っている気がする。これからは、風が強い日にFMA135!これでいってみるか
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